そのフード、ごはんですか?おやつですか??

最近では専門店に限らず、ホームセンターや薬局、スーパーなどでも、実にさまざまなペットフードが販売されています。
色々な味のドライタイプや缶詰、パウチタイプなど、多くの種類がありすぎて選ぶのが難しいほど。
特に仔犬や仔猫を迎えたばかりの飼い主さんには、「どんなフードを選べばいいですか?」という質問を頂くことが多いのですが、一言で回答するならばAAFCO給与試験をクリアした総合栄養食を選択することです。

 ペットフードの中には、ごはんに見えても正式には「おやつ」や「おかず」扱いのものも混在しています。
日本で販売されているペットフードは、ペットフード公正取引協議会が行う試験の結果をもとに、「総合栄養食」「間食」「その他の目的食」の3つに分類されます。
このうち、日常のごはんとして利用可能なのは総合栄養食のみ。
それ以外のものは、単独でごはんとして用いることはできません。
パッケージだけでは見分けがつきにくい商品もありますが、上記の分類は必ず袋のどこかに書いてあるので、しっかり確認してみて下さい。

 そしてフードの袋にある記載でもう一点注目したいのが、「AAFCO給与試験をクリア」といった表示があるか否か。
AAFCOとはAssociation of American Food Control Officialsの略で、米国飼料検査官協会のことです。
AAFCOの定める基準は世界中のペットフードのスタンダードとして採用されていて、基本的にそのフードと水だけで動物が生活できることを意味します。
AAFCOの定める基準に準じたフードか否かは、各メーカーの試験で確認されますが、確認法にも「成分試験」と「給与試験」の2種類があり、「給与試験」の方がより厳格な評価方法になります。

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 その子の体質や年齢、もちろんコストなど、フード選びの目安は様々。
上記以外にも、オーガニック素材、グレインフリー(穀物を使用していない)など、飼い主さんごとのこだわりポイントも様々ですが、ひとまずはAAFCO給与試験をクリアした総合栄養食を選択するのが最低限の条件です。

 なお、総合栄養食の中でも「特別療法食(処方食)」の記載があるものについては、獣医師が治療の一環として処方することを前提に作られています。
与える種類や時期を間違えると、逆に健康を損ねる可能性もあるので、必ず獣医師の指示で与えるようにしましょう。